日本の伝統発酵調味料|味噌の基本と種類を発酵研究者がやさしく解説
おはようございます🌞
海辺の発酵研究者 ひろみです。
発酵と腸活を通して、ゆらぎやすい毎日をやさしく整えるヒントをお届けしています。
今回から、日本の伝統発酵調味料についてご案内していきたいと思います。
第1回目は、毎日の食卓に何気なく使っている「味噌」にフォーカスしていきますね。
味噌汁を毎日飲んでるけど、お味噌の種類や製法って以外とご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
味噌はとても身近な調味料ですが、実は地域や原料によって味わいが大きく変わる、奥深い発酵食品なんです。
今日はまず、味噌の基本をやさしくほどいていきますね。
記事の最後には、手軽に作れるお味噌のレシピも載せておりますので、ぜひ最後までお読みくださるとうれしいです。
味噌とは、大豆と麹と塩から生まれる調味料
みなさんは、味噌の原材料ってご存じですか?
味噌は、大豆と麹、塩を合わせて発酵・熟成させた調味料です。
大豆だけではなく、そこに麹と塩が加え、時間をかけ少しずつ香りやうまみが育っていきます。
味噌の由来は中国大陸とも朝鮮半島由来ともいわれており、日本では奈良時代にはすでに、今の味噌につながるような独自の食品として食されていた*1と言われています。
はじめは貴族など限られた人たちのもので、時代とともに庶民の食卓へ広がっていきました。
そして日本各地で、その土地の気候や食文化に合わせて育っていったのです。
*1 奈良時代に書かれた『大宝律令』という書物に書かれた天皇が住む宮中で使用される食品のリストに「未醤(みしょう)」の記載があり、これが「みそ」の語源と考えられています。
味噌は「麹の種類」で分けられる
味噌は大きく分けると、次の3つがあります。
米味噌
米麹を使って作る味噌。
日本でとてもよく使われている味噌で、味噌汁や味噌炒めなど、幅広い料理に使いやすいのが特徴です。信州みそや仙台みそなども、この米みそに含まれます。
麦味噌
麦麹を使って作る味噌。
九州や四国などで親しまれてきた味噌で、香りがよく、軽やかでやさしい味わいがあります。
冷汁やさつま汁などにもよく合います。
豆味噌
大豆麹を使って作る味噌。
八丁味噌や赤だし味噌などが代表的で、濃厚なうまみとコクがあるのが特徴。
味噌カツソースや煮込みうどんのように、しっかり火を入れる料理にも向いています。
\ 以下が原料となる麹です /
麹について深堀したい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてくださいね。
白味噌・赤味噌は「色」の違い
ここで少し混乱しやすいのが、「白味噌」や「赤味噌」という呼び方です。
米味噌・麦味噌・豆味噌は、使う麹の種類による分け方。
白みそ・赤みそは、色や熟成具合による分け方です。
つまり、別の視点から味噌を見ているということなんです。
整理すると……
白味噌
色が淡く、甘みを感じやすい味噌です。
熟成期間が短めのものが多く、麹の割合が多くやさしい味わいがあります。お正月のお雑煮や、白和え、酢味噌和えなどにも使われます。
赤みそ
色が濃く、うまみやコクがしっかりした味噌です。
熟成期間が長めのものが多く、煮込み料理やしっかりした味つけに向いています。
その中間のような淡色みそもあり、普段の味噌汁に使いやすいものが多く、家庭で一番なじみがある味噌かもしれません。
地域によって、味噌の味は変わる
味噌のおもしろさは、全国同じ味ではないところです。
味噌って実は〇〇味噌と地名が入ることが多いんです。
仙台みそ、信州みそ、秋田みそ、加賀みそ、八丁みそ、会津みそ、讃岐みそ。
地域の名前がついた味噌が多いのは、その土地の暮らしの中で味噌が育ってきたから。
寒い地域では保存性や塩味が大切にされ、温暖な地域では甘みのある味噌が好まれることもあります。
味噌は、ただの調味料ではなく、土地の記憶を映す発酵食品でもあるのです。
<コラム:仙台味噌と伊達政宗>
豊臣秀吉の朝鮮出兵にて、出兵した伊達政宗が持参した味噌が他藩のものより傷みにくかったため諸大名の間で「仙台味噌は質が良い」と全国的に評判になりました。
なぜ政宗の味噌が傷みにくかったかというと、大きく以下3つが考えられます。
・高い塩分濃度と低い温度での「長期熟成」
・大豆が多く、麹が少ない「独自の配合比率」
・完全発酵による「栄養と品質の安定」
その後、仙台城下に日本初とされる大規模な味噌工場「御塩噌蔵(おえんそぐら)」を造らせ、現在の「仙台味噌」の基礎を築いたと言われています。
味噌は、使い道で選べばいい
味噌を選ぶとき、最初から難しく考えなくても大丈夫です。
みなさんのお住まいの地元の味噌蔵の味噌や、スーパーにあるお気に入りの味噌。
迷ったときは、合わせみそを使うのも良いと思います。
大切なのは、どれが正解かではなく、今日の料理や自分の好みに合う味噌を選ぶこと。
味噌を少し知ると、いつもの味噌汁も少し楽しくなりますよね。
おわりに
味噌は、食卓にあるとても身近な調味料です。
少し見方を変えると、大豆、麹、塩、時間、土地の文化が重なってできた、とても奥深い発酵食品でもあります。
種類があり、少し難しく感じるかもしれませんが、まずは自分の好みの味噌をぜひ見つけてみてください。
いつもの味噌汁を、今日は少しだけ味わって飲んでみる。
それも、日本の伝統発酵調味料を楽しむ小さな入口になると思います。
あなたの家でよく使う味噌は、どんな味噌ですか?
白みそ、赤みそ、合わせみそ。
よかったら、いつもの味噌のことをコメントで教えてくださいね。
おまけレシピ|大豆水煮で作る簡単白みそ
🥣材料
・麹(生or乾燥) … 200g
・大豆の水煮(蒸し大豆でも〇) … 100g
・塩 … 30g
・常温水 … 150ml ほど(目安)
🍲作り方
①麹と塩をよく混ぜる
麹をパラパラにほぐし、塩を入れ、丁寧によく混ぜ合わせます。
②大豆を潰す
フードプロセッサーやミキサーで大豆をよくつぶします。ほんの少しお水を追加すると、混ざりやすくなります。
※道具を使わない場合、麵棒など使うと手が疲れなくて便利です。
③麹・塩・大豆を混ぜる
上記①で混ぜた麹と塩、②で潰した大豆をよく混ぜ合わせます。少しずつ常温のお水を追加し、耳たぶほどの硬さにします。
※10分以上混ぜると、大豆や麹がねっちょりしてきます。
④丸める
空気を抜きながら、丸めていきます(ハンバーグを作るイメージで)。
💡お味噌は空気を嫌う環境を好むため、空気を含まないようにします。
⑤ジップバックに詰める
上記④で玉にした味噌をジプロックに入れ、手をグーにして空気を押し出すようにつぶして入れていきます。
⑥ジップバックの空気を抜く
最後にジップバックの中の空気をできる限り抜いて、封をします。
1週間常温で置き、その後冷蔵庫で3週間ほど発酵させて完成です。
※環境により、日数は異なるため、味見をし「美味しい!」と感じたら食べごろです。冷蔵庫で3か月ほど保存可能。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
ぜひ白味噌作りをされたら、感想やつくれぽいただけるとうれしいです。









近頃、本当にお味噌を欲してやまない私@ジョージア、です。乾燥麹を持ってくればよかったのですね…😂素敵な学びをありがとうございます✨帰国したら実践する!笑
以前、自然農法を実践していた頃、お味噌作ったことがあります。あれ以降、スーパーで買えるお味噌に懐疑的になってしまって(滅菌されて、良い菌がいないんだよね?という…)。菌はさておき、自作のは美味しいですよね😋